abstract | 日本国内において、インターネット上の電子掲示板等ネットコミュニティの利用に際して、利用者は実名を秘匿し、ニックネームなどの仮名を名乗る傾向がある。ただし、その仮名が継続して用いられるのか、その場限りなのかは明らかではなく、利用者が意識せずに仮名によって名寄せされた情報から本人が特定されるリスクもある。本稿では、読売新聞社による大型電子掲示板「発言小町」の利用者を対象にした調査結果をもとに、サイト利用者の「名乗り」の意識について考察する。回答者の約6割がネット上のみで通じるニックネームを名乗っており、実生活にひもづけられる名前はほとんど使われていない。また、積極的な書き込みをする利用者ほど、名乗る名前をその都度変化させていることが分かった。
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keywords | ネットコミュニティ,アイデンティティ,利用者行動 |