abstract | 本研究の目的は,音声規格の一つであるMP3が,音質や圧縮率が優れていると言われている対抗する規格をおさえ,どのように事実上の標準となるのかという普及要因を分析することで,企業が採用している規格の標準獲得までの戦略について考察することである.音声規格は,実世界での音を電子計算機へ保存するために変換,容量の圧縮技術である.事例として,音声規格を利用して再生する機器を扱っている企業群,特にMP3を採用した再生機器を扱う企業群を中心に論じている.MP3がどのように普及し事実上の標準となるのかを詳細に分析した研究はあまりない.企業がある規格の標準に関して支配的な地位を握るかという問題は,その企業の収益に直結しているため重要である. |
keywords | 標準化,音声規格,企業戦略 |