持続的競争優位をもたらすビジネスシステムの分析フレームワーク
差別化システムフレームワークの再定義

向 正道1,2)

1) 新日鉄ソリューションズ
2) 早稲田大学 商学研究科

Abstract 資源ベース論は企業の競争優位を説明する理論として広く受け入れられているが、静的モデルの説明にとどまる。その課題を克服するための理論としてダイナミックケイパビリティ論があるが、抽象的な議論にとどまり、統計的な実証研究はいくつかあるものの個別企業の持続的競争優位性を分析するためのモデル化は進んでいない。差別化システムはビジネスシステム視点から個別企業の競争優位性をモデル化することができるが、資源ベース論同様に静的モデルの説明にとどまる。本研究では、差別化システムとダイナミックケイパビリティ論の関係を検討し、刻々と変化する経営環境の中で、企業はどのように持続的競争優位性を持つのかを分析する一モデルを提案するものである。
Keywords 資源ベース論,ダイナミックケイパビリティ論,差別化システム
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