伝統的な日本のものづくりにおける競争優位構築に関する考察
―タビオ株式会社と地域サプライヤーの結束力強化の取り組み事例より―

寺前 俊孝1)

1) 清須市役所

Abstract  1990年代以降より経済の低迷が続く中で、日本企業を取り巻く環境はより厳しさを増している。一方で、メイド・イン・ジャパンのブランド力は、依然として世界で高く評価されている。特に、伝統的なきめの細かいモノづくりにこだわって生産された製品は、その傾向が顕著である。
 本報告では、国内での靴下の製造にこだわり続けながらも、近年、躍進を続けているタビオ株式会社の事例を取り上げる。タビオ株式会社の躍進の要因は、地域サプライヤーとの結束力の強化と、サプライチェーンとしてのコスト競争力強化といった取り組みにあると考えられる。そこで、タビオ株式会社の事例を元に、伝統的な日本のものづくりの可能性について考察する。
Keywords サプライチェーン・マネジメント,競争優位,メイド・イン・ジャパン
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