コンピュータ・ソフトウェアの階層介入戦略の先行研究レビュと課題の考察
プラットフォーム製品連結、プラットフォーム製品バンドルとの比較を中心として

加藤 和彦1)

1) 名古屋産業大学

Abstract 本稿は、コンピュータ・ソフトウェアにおける階層介入型プラットフォーム製品のドミナント化戦略に関する先行研究のレビュをおこない、先行研究における課題の所在を考察する。階層介入型プラットフォーム製品は、ソフトウェア・レイヤースタック内で一度形成されたドミナント状態の既存のプラットフォーム製品に、後から新たに介入してドミナント化の移行を誘発する可能性をもつ。階層介入戦略はプラットフォーム製品戦略の一部と考えられる。課題とは、階層介入戦略はドミナント化の容易性、収益確保のジレンマ、他のドミナント・プラットフォーム製品に対しての阻止的な役割の点で特性をもつと考えられるにもかかわらず、その仕組みが先行研究では論じられていない点にある。
Keywords プラットフォーム戦略,階層介入,ネットワーク効果
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