2011年秋季全国研究発表大会

エージェントベース人工経済社会のマクロ挙動における政府支出政策の影響


荻林 成章1)、高島 幸成1)

1)千葉工業大学

abstract本研究は消費者,企業,銀行,及び政府エージェントを内包したエージェントベースモデルによる人工経済システムを構築し,GDP等の創発的なマクロ現象に対する政府支出政策の影響について解析した.その結果,資産やGDPの増加幅などに複雑系を示すべき乗分布が出現すること,及び製品の価格がシステム内でGDPの増減に合わせて上下することが確認できた.また,GDPが政府の効率的な支出政策の予算比率の増加に伴い変化し,GDPに対する税率の影響は政府の支出政策に依存することが明らかとなった.これらの結果と現実のデータとの比較から政府支出が非効率的な支出を10%以上含むと仮定した場合,現実とシミュレーション結果の傾向が一致することが分かった.
keywordsエージェントベースモデリング,政府,支出政策


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