一般社団法人経営情報学会-2017年春季全国研究発表大会

大会テーマ:経営のデザインとプランニング

大会プログラム

サプライチェーンの“遅れ”を生じさせるのはリードタイムだけなのか?
—ゲームデータを用いたシステム解析—

○河合 亜矢子1)大江 秋津2)

1) 高千穂大学
2) 日本大学生産工学部

Abstract アウトプットがインプットより遅れて生じることを“遅れ”といい、サプライチェーンシステムの動的特性を分析する研究において、”遅れ”はしばしばプロセスリードタイムと同義として扱われる。しかしながら、サプライチェーンマネジメント(SCM)の意思決定プロセスを含めたシステム全体という視点で見ると、より広い意味で“遅れ”を捉えることで、受発注の流れと物の流れの相互作用のみならず、意思決定プロセスがサプライチェーンシステム全体に及ぼす影響を分析できると考えられる。本報告では、SCMゲームの実施によって収集したゲーミングデータを解析することによって、サプライチェーンシステムにおける新たな“遅れ”構造の同定を試みる。
A “delay" means that output occurs behind the inputs, and is often linked with process lead-times in studies of supply chain dynamics. However, from the holistic system point of view, including decision processes of supply chain management (SCM), considering the concept of “delay" in a broader sense could enable analysis of the decision process's impact on the entire supply chain system as well as of the interaction of order flows with physical flows. This study attempts to identify this additional “delay" structure in a supply chain system through SCM gaming data analysis.
Keywords SCMゲーム,エレファントゲーム,遅れ
SCM game,elephant game,Delay
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